『ためらうネオンサイン』

週に一度の定休日、いろいろと行きたい場所や
やらなければ行けない事はあるのですが、
朝起きて、今日の最優先事項は何だろう? と考え始めると
なんだかわからなくなってしまう事がよくあります。
たいした用事が無いということでしょうか……。

そんな時は、とりあえず外に出ようか、
という感じで気まぐれに出掛けてみるんです。

先日は、とりあえずコーヒー豆を買いに行こう、靴も見よう、
という事で下北沢に行きました。
(ほら、別に下北じゃなくても、どこでも済むような用事でしょう?)

最近よく行く下北沢、ごちゃっとした雰囲気が好きです。

ふらりふらり歩いていると、「下北沢北口駅前食品市場」の前に出ました。
ここは戦後の闇市の名残の場所らしく、古めかしい昭和の香がします。

おでん屋や、居酒屋、洋服の店、画材を売る店に、乾物屋と、
雑多に並ぶ店舗には、ここに集う人たちのどっしりとした歴史が感じられますが、
もうすぐ取り壊される事が決まったようです。
移転してしまった店も多く、どことなく寂しげな空気が漂っていました。

市場の中程に、こんなネオンが輝いていました。

『ためらうネオンサイン』
丹羽良徳さん、という方の作品らしいです。
この場所にも、なにかの店があったのでしょうね。

「ためらう」
漠然とした言葉ですが、考えてしまいますね。

その先に、希望があるから「ためらう」のかな?
行動することと、しないこと。
どちらかを選択することで、不確かでぼんやりとしか見えない明日が変わる。
その先に、明るい光を見たいから、希望があるから「ためらう」のだろうなぁ。