『ブロークン・フラワーズ』

『BROKEN FLOWERS』

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コンピューター関連事業で成功し、気ままに暮らすドン・ジョンストン、
昔はドンファンばりのプレイボーイだったが、今では冴えない中年男。
そんな彼の元に一通の手紙が届く、

「あなたの息子がもうすぐ19歳になります」

突然の”自分の息子”の存在を知らせる手紙に困惑しながら、
差出人を捜して、昔の彼女達を訪ね歩く…

自分の息子は本当にいるのだろうか?
そして、その母親は誰?
自分の知らない自分の過去、
自分の記憶に無い事実を突きつけられたとき、
やはりそれを確認したくなるのだろうか。
過去を捜す旅、昔の恋人達を訪ねて回るが、
彼女達にとってドンはすでに遠い過去の人、
一人、過去に捕われて取り残されるダメ男。

物語は「過去は終わってしまったが、未来はどうにでもなる、大切なのは今」
という結末へと進んでいくけれど、過去を自分の中できちんと消化できなければ、
そこから未来へは続いて行けないような気がする。
人生は過去、現在、未来、と途切れる事無く流れて行く、
過去は記憶の中にあり、未来は想像の外にある。

現実には「過去はどうにでも解釈できるが、未来はどうにもならない」
というほうが当たっているのかもしれない、ひねくれた考えだけどね。
こんな天邪鬼な考え方でも、やっぱり「大切なのは今」だとは思うんだなぁ……。

<ブロークン・フラワーズ/2005年/アメリカ/106分>

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