『髪の構造について』
毛髪は大きく分けると「毛髄質 (メデュラ)」「毛皮質 (コルテックス)」
「毛小皮 (キューティクル)」という3つの層で構成されています。中心に
「毛髄質(メデュラ)」があり、その外側には水分を含む「毛皮質 (コルテックス)
そして表面を覆っているのが「毛小皮 (キューティクル)」です。
毛皮質にはメラニン色素が含まれており、このメラニン色素の量によって
髪の色が決まってきます。メラニン色素が何らかの要因で含まれなくなった
毛髪が「白髪」です。
『髪の成長サイクルについて』
毛髪は、ずっと伸び続けているわけではありません。一定期間成長を続けると
自然に抜け、そしてしばらくたつと、また新しい毛髪が生えてきます。
一本の髪が生まれてから抜け落ち、やがて"同じ毛穴から"次の髪が生えてくるまで
を"ヘアサイクル" (毛周期) と言います。
男性の場合3~5年、女性の場合4~6年の周期と言われています。
『日本人の髪と欧米人の髪の違い』
髪質は個人差もありますが、日本人では直毛の髪が多く、欧米人ではやや
ウェーブを持った「波状毛」が多いと言われています。日本人の髪の太さは
平均で約0.08mm、平均的な本数は10万本です。これに対して欧米人の髪は
平均0.06mm前後、平均的な本数は14万本という差があります。
『健康な毛髪の状態』
髪は、キューティクルの浮き上がりや剥がれが少なく、弱酸性の状態がもっとも
丈夫で安定しています。髪の表面にあるキューティクルは髪を守るはたらきがあります。
過剰なブラッシングなどによる摩擦、紫外線、ドライヤーの熱などでキューティクルが
ダメージを受けると手触りが悪くなったり、さらに損傷が進みやすくなります。
髪の手触りが悪くなったら、キューティクルを保護するようなヘアケア
(洗い流さないトリートメントなどの使用) を心がけましょう。
また、髪の健康には、酸性〜アルカリ性のどの状態なのかということも大きく
影響します。 これは、pH (ピーエイチ) と言って、0から14までの数字で表されます。
普通の水は中性で、pH=7です。これを基準として、pHが0~7を酸性
7~14をアルカリ性と呼びます。
pHの数字が小さいほど酸性が強く、大きいほどアルカリ性が強いという事です。
毛髪をつくっているタンパク質 (ケラチン) はpH4~6の弱酸性の時がもっとも安定
していて丈夫なのです。この状態を維持することが、髪の健康には大切なことなのです。
ですから、ヘアカラーやパーマの後は特に、髪のpHを弱酸性に整えるための
ケアが必要となります。