震災以来

三月の震災以来、日々、様々な思いが心に浮かんできます。
それは言葉で正確に表せるものでもなく、すぐに霧に包まれて翳んでしまったり、
ふわふわと風に流されるようにして、見失ってしまう。
想像を遥かに超える事態に直面して、多くの人が悲しみ、絶望という
深い闇の中に居る。あの瞬間から時が止まってしまったかのように、
もしかしたら、日を重ねる度に闇は深くなっているのかもしれない。
わたしは東京に居て、以前と変わらない生活を続けることが出来ている。
想像を遥かに超える出来事を、こうして想像しているに過ぎない。安全な場所にいて。
今、わたしたちに何が出来るのか、ということが最も重要な課題となり、
問われ、叫ばれている。
誰もが安全な未来を求めている。誰もが明日のために今出来ることを
真剣に考えて、正しいと考えたことを多くのひとに伝えようとしている。
そして、時に意見の対立が起る。
何が正しくて、何が間違っているのか……。
問題が大きくなればなるほど、わからなくなってしまう。
次々と出てくる“専門家”の言葉も、それが本当に正しいことなのか
“専門家”意外にはわからない。
“わからない”という感覚は“無関心”とは対局の位置にあると思うのだけれど、
結果的に、わからない=無関心、のようにとられることもあるのだろう。
霧に包まれて、流されて行く思考のなかで、繰り返し思う。
「願うことは、愛するひとが、心煩うことなく穏やかに過ごせること」
人々の心の根底にあって支えとなっている想いは、
とてもシンプルなことなのではないだろうか。
その平凡で飾り気の無い想いを、かたちにするためには、
どうしたらよいのだろう。

“Je veux”

先日、下の階のお店ファン・ド・スメーン の方から
素敵なCDを貸して頂きました。
フランスのシャンソンを歌う女性のCD、ということで、
最初はクラシックで堅い感じなのかな、と思ったのですがとんでもない。
この “Zaz”という人、かなり良いです。
パンチのある個性的な声と、
ジャンルにこだわらず、様々な要素を取り入れた楽曲が心地よいです。
“Je veux” という曲の出だしで、右手をまるく握って出している音(声?)
カズーという楽器を握って吹いているのかな、と思ったのですが、
実は何も持っていないのですね。不思議なテクニックです。
“Je veux”
Donnez-moi une suite au Ritz, je n’en veux pas
Des bijoux de chez Chanel, je n’en veuxpas
Donnez-moi une limousine, j’en ferais quoi ?
Offrez-moi du personnel, j’en ferais quoi ?
Un manoir ?? Neufchatel, ce n’est pas pour moi
Offrez-moi la Tour Eiffel, j’en ferais quoi ?
Je veux de l’amour, de la joie, de la bonne humeur
Ce n’est pas votre argent qui fera mon bonheur
Moi je veux crever la main sur le coeur
Allons ensemble, d??couvrir ma libert??
Oubliez donc tous vos clich??s
Bienvenue dans ma r??alit??
J’en ai marre de vos bonnes mani??res, c’est trop pour moi
Moi je mange avec les mains et je suis comme ??a
Je parle fort et je suis franche, excusez-moi
Finie l’hypocrisie, moi je me casse de l??
J’en ai marre des langues de bois
Regardez-moi, de toute mani??re je vous en veux pas et je suis comme ??a !
Je veux de l’amour, de la joie, de la bonne humeur
Ce n’est pas votre argent qui fera mon bonheur
Moi je veux crever la main sur le coeur
Allons ensemble, d??couvrir ma libert??
Oubliez donc tous vos clich??s
Bienvenue dans ma r??alit??
「 Je veux (私が欲しいのは)」

ホテル・リッツのスィートルームをくれるって?!
そんなもの私にはいらない!

シャネルの宝石をくれるって?!
そんなもの私にはいらない!

リムジン車をくれるって?!
あたしに、それをどうしろっていうの?

使用人を雇ってくれるって?!
あたしに、それをどうしろっていうの?

ヌフシャテル(スイスの富豪の街)のお城をくれるって?!
そんなもの、あたしには向いてない!

あたしが欲しいのは、愛情と、生きる喜びと、幸せな心……
あんたのお金が私を幸せにするんじゃないのよ。
あたしは、胸に手を当てて野垂れ死んだってかまいやしない。
お行儀の良さなんて、もううんざりだ、あたしには出来っこない。
両の素手を使って食べたっていいんだ、それがあたしなんだから。
乱暴で歯に布着せずに話すけど、ごめんね。
偽善なんてもう終わりだよ、そこを出て行くのさ。
もういいかげんうんざりさ、嘘と偽善の二枚舌。
あたしを見てみなよ、いずれにしてもそんなものは欲しくないんだ。
それがあたしなんだ…

あたしが欲しいのは、愛情と、生きる喜びと、幸せな心…
あんたのお金が私を幸せにするんじゃないのよ。
さあ一緒に行こうよ、あたしが見つけた「自由」を見せて上げる。
あんたの持っている偏見を全てすてちまいなよ。
わたしの「現実の世界」へ……ようこそ。

おかげさまで。

おかげさまで、今月10周年を迎える事が出来ました。
10年ということで、なにかパーティーのようなイベントを用意したほうが
いいのかなあ、などと考えていたのはいつ頃だったのだろう……。
気がついたら、過ぎてました。
素敵なお花が届いたり

 

これこれっ、と言いたくなるようなタイムリーな
プレゼントが届いたり

 

たくさんの方々に支えられながら、あっという間に10年が経ちました。
本当にありがとうございます。
これからも、どうぞ宜しくお願い致します。