相変わらず、相変わらずですが、

時々、田舎から宅急便が送られてくることがある。

僕の故郷は新潟なので、箱の中身は大体が、

米どころの ”新米” だとか、

米どころの ”サトウのごはん” だとか、

米どころの ”日本酒” だとか、

米どころ、じゃない所の “缶詰” なんかも入っている。

この歳になっても 時々、親から食べ物などが送られてくる。
ありがたい事ですが、その心は、「たまには電話してこい」とか
「たまには帰って来い」と言う 催促のつもりなんだろう。

で、
そんな時だけなんだけど、一応電話してみる。

『あ、オレ、荷物届いたよ、ありがとう。
 あー、元気だよ、相変わらずだ。そっちはどう?』
と、毎回おなじような会話をしながら、お互いに”無事”を確認
するのだけれど、、、

最近、こちらの『あいかわらずだ』という台詞に対して
「そう、か… 相変わらずなのか…… 」という
ため息まじりの返事が返ってくるんだな。

『 相変わらずじゃイカンのか?? 』

病気もせずに元気でやってる、という意味で使っていた
『あいかわらず』という言葉が、親を落胆させるのか?

いやいや、
「浮いた話の一つや二つ、そろそろあってもいいんじゃないかい?」
という事なんだろう。

「そろそろ孫の顔でも見たいんだけど」という事なんだろう。

でもなぁぁぁ、
あいかわらず、なんだから仕方ないだろうさ。
それに
オレ、男だから子供は産めないから。 カアチャン ゴメンよ。

あいかわらずとは言いながら、楽しい出来事は結構あるよ、
そんなに浮かれちゃいないけどな。
ああ、もうすぐ父親が取った ”山菜” が送られてくる時期だしな。
またしても、相も変わらず
『こちらは相変わらず、ぼちぼちやってるから』って言ってもいいですか?