様々な人生が交差して、嗚呼、親子丼が冷めてゆく

久々に、美味い焼鳥が食べたくて、例の店に行きました。
スポーツクラブの帰りに、ふらりとね。
ドア越しに中を覗くと、
あれまぁ、お客さんでいっぱい。
ダメもとで入ってみたんだけど、賑やかな店内に一つだけ、
お席が空いてました。

皆さんグループで来ていて楽しそうに盛り上がっています、
でもね、そんな中に一人で飲みにきても、全然寂しくないのがこの店の良さ。
大将のタケちゃんも、ママさんも、とっても気さくで
構えた感じがないので話しやすいです。
この日、
隣の席には関西出身のお姉さん二人組。
タケちゃんの腕前に大絶賛、ロゼのワインを傾けながら、
聞き上手なママさんを交えて、話も弾んでおりました。

気がつけば、いつのまにやら僕までも、
お姉さんたちの会話に加わって、楽しくお話してました、、

この店では、お客同士の垣根も自然と消えてしまうのですね、
ああ、またもや”一期一会”の不思議な時間の始まりです。

『 たとえば、オセロゲームのように、
  白か黒かをハッキリと、
  勝ち負けを決めていかないと気が済まない人もいるけど、
  人生の様々な出来事の中には、白か黒か決められない事もある。
  人間だって白か黒かで、決められるほど単純なものじゃないし、
  時にはグレーっていう駒が出てくることもあるわけで、
  むしろグレーの部分のほうが多いのかも知れないし… 』

そんなことを、サラリと、
でも実感のこもった言葉で語る、くるくる巻き髪のお姉さん。
本音トークを交わしながら、
「焼きそらまめ」をおすそわけ してくれたり。

で、調子にのって芋焼酎のボトルを入れてみたりして。
(del marの名前で入れてみました♪ もし行ったら捜してみてね)

そんなこんなで、
あっという間にラストオーダーの時間になりまして、
〆に頼んだ「親子丼」、
たまごトロトロのイカした姿で出てきましたが、
結構シビアなお話は続いていて、
とても 丼ものをかき込める雰囲気じゃあないんだな。

少しずつ固まって行く、たまご。

この丼を高く持ち上げ、かきこむタイミングを計りつつ、
お姉さんとの楽しい本音トークは、続いたのでした・・・
(閉店時刻とっくに過ぎていましたね、ゴメンねタケちゃん、、また行くから。)