季節の変わり目に

汗ばむような日差しも通り過ぎて
見上げれば空にはいわし雲が広がっています。
ひんやりとした空気を吸い込めば
もう秋の香りが感じられますね。
異常気象と言われつつも日本には
ちゃんと四季があって、季節の変わり目を
五感を通じて感じ取る事ができます。
花や草の香り、虫の鳴き声、
焼けたアスファルトの匂い、
夕立の湿った空気、雪の冷たさ
太陽のあたたかな感触、
空や海の色…
自然の中にいても、都会にいても
少しずつ変わっていくものを、私たちは
無意識のうちに感じ取っていて、
そしてそこから得られたものは
やがて、溶け合って豊かな感性を作って
いくものなんじゃないかなぁ。
同じように過ぎてゆく毎日のなかで
自然が作り出す大きな流れを感じ取って
心にエネルギーを吸い込む。
そうやって何千年もの間、ひとは
希望を繋いできたのかなぁ、なんて
ふと思ったんです。
毎日を穏やかに笑顔で過ごすための栄養は
途切れることなく与えられていて、
それを感じ取ったり、分かち合ったりできることは
幸せなことなんだと、そんなふうに感じています。
普段、幸せに暮らすために必要だと
思い込んでいるものって、意外とあっけなく
消えてしまうものが多いのかもしれません。