ロドデノール

カネボウ化粧品(とその子会社)が販売する化粧品で”ロドデノール”という成分を配合した製品を使用したことで、肌がまだら模様に白くなるという被害が多数報告されている問題で、カネボウはこれらの化粧品の使用中止を呼び掛けるとともに自主回収を行なっています。

自主回収対象製品(子会社の製品などは、見落としがちなので要注意です)

カネボウのHPには、「(ロドデノールは)様々な安全性試験を実施して厚生労働省より薬事法に基づく承認を得た医薬部外品有効成分です」と書かれています。では、なぜ様々な安全性試験をクリアして、厚生労働省の承認を得た成分であるにもかかわらず、今回のような問題が起きたのでしょうか?

少し前にこのブログでも触れたのですが、私はこの問題の根底に”薬事法の規制緩和の影響”があるのではないかと思うのです。
2001年以前は、化粧品の製造に関して薬事法に基づく国の厳しい認可基準があったのですが、2001年にこの規制が大幅に緩和され、各化粧品メーカーが自由に製造販売できるようになったのです。

今回、カネボウのこれらの化粧品の中に、有効成分としてロドデノールが配合されており、この成分は医薬部外品に該当することから厚生労働省は審査をして認めたということですが……。

新しい医薬部外品の認可を求める場合、製造会社は新薬などと同じように「医薬品医療機器総合機構」に試験的な使用結果などを記載した申請書を提出し、安全性や有効性の審査を受けなければなりません。その結果、安全性や有効性が確認されなければ、医薬部外品として認可はされないのです。(ロドデノールに関して、カネボウは330人の試験データを厚生労働省に提出したが、承認申請では書類審査のみだったということです)

美容室で使用する薬剤や、お客様にお勧めする商品などの成分について確かな知識を持たないといけないと思いました。

今回のカネボウの事件から、日本の薬事審査などの問題点も考えなければいけないのかもしれませんね。
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