時が止まることがあるんですよ、、

久しぶりに店から歩いて帰って来ました。
終電が行っちゃいました、
電車が終わる時間まで、一人でマッタリしちゃったからなぁ、、、

時々こうやって最後のお客様を見送った後、
後片付けを放棄してしまう事があるんです。
店の中はグチャグチャのままだけど、
コーヒーを飲んだり、お昼に食べられなかった
お弁当を食べたり、ちょっとだけ休憩します。

店の中は雑然としたまま、時が止まったように何も変わらない。
あたりまえだけど、何も変わらずそのままに、、

今日は何故か、15年以上お付き合い頂いている方ばかり、
古くからのお客様ばかりだったなぁ。
その中の一人の方が、今月末にアメリカに旅立つと言う、
新しい人生のスタートを切るために。

「年明けに髪を切りに帰って来ますよ」
そんな嬉しい言葉を残して、その人は力強く歩いて行く。
う~ん、今度こそ幸せになって欲しいなぁ、

美容師という仕事は、様々な人の人生を垣間見る、
微妙な距離間で、長年に渡ってお客様の人生に関わることが出来るのかな、
時の止まった空間で、そんな事を考えました。

ジョアン・ジルベルトの歌声だけが静かに流れて、
いくつもの生き方を想いながら、夜は更けて行くのです…

今夜の星空はとても綺麗です、見上げれば東京の空にも美しい星がたくさん輝いています。
自由が丘 美容室 イニティウムヘアサロン

いつの間にやら

『もしもし、カットの予約取りたいんですけど…
もう、あっという間に髪が伸びちゃって~~』

 

お客様からご予約のお電話を頂いて…

 

電話を切った後「はて?」と思う。
この方は、つい最近カットしたばかりじゃなかったかなぁ?
まだスタイルが崩れる時期には早いんじゃないかい。

 

もしかして、カットの技術がイケてなかったですか?
もしかして、カットの腕前も老化現象始まってます??
なんて事を思いながら、カルテで前回の日付を確認してみてビックリ、
つい最近と思っていた記憶が、数ヶ月たっている、
[そりゃあ、もうカットしないといけない時期だよね。]

 

あっと言う間に月日は流れていたのですね、、、

 

一瞬ほっとしたものの、これも歳を取ったという事ですよね。
月日の経つのは早いなぁ、どんどん早くなっているなぁ、
時の流れに、置き去りにされないように頑張らないといけませんね。

 

今年ももう二ヶ月を切ってしまったし、
あっという間に除夜の鐘が聴こえてきたりして、、
こうやってまた一年がバタバタと過ぎて行くんですねぇ、
もう、、自分の歳も数えられなくなりそうですよ…

 

温めること

皆さんが美容室に行こうと思うのは、どんな時でしょう?

髪を切りたい、パーマをかけたい、それは勿論です。

面接があるから
友人の結婚式が近いから
もうすぐ旅行に出掛けるから…

美容室に行く、ということは
その先の、明日に向けての準備でもあるのではないでしょうか。
きれいになって、その先に続く素敵な物語を想像しながら、
美容室のドアを開ける。

私たち美容師に求められる事は、
お客様と一緒に、明日に向けての想いを”温めること”
そして”かたち”にすること
以前、歌舞伎町に勤める女性が、美容師を訴えた裁判がニュースとなった。技術の問題よりも、心の問題だろうか…

私たちは、お客様の想いを”感じ”、”温め”、”かたちにする”
技術だけの仕事ではない
このことを忘れてはならない。
と、あらためて自分に強く言い聞かせる。

嬉しそうに、少し照れくさそうに鏡を覗き込んでいる
そんなお客様の姿を見る事が、何よりも嬉しい。

When I do my best and make other people happy, I feel happy!

自由が丘 美容室 イニティウムヘアサロン