”酔い止め”を毎日飲んでいたのですが、前の方の座席に座らせてもらったりして、
幸い気分が悪くなることも無く、スペインのダイナミックな景色を楽しむことが
できました。
(旅行中、バスの中では常にカーテン全開で景色を眺めていましたけど。)
バスの窓から、遠くに見える水道橋をカメラで狙っていると、
なんと、
ドライバーの「ステファン」がバスを路肩に止めてくれたんです。
そしてバスを降りると、みんなを眺めのいい場所へと案内してくれました、
けもの道を抜けて。
君って優しいんだね、、
ぽっちゃり体形のステファンが格好良く見えました。
ドライバーだって、安全運転のためには休憩が必要です、
みんながお土産屋さんを眺めている間、ステファンは
つかの間の休息を楽しんでいました。
お気に入りは「カフェ・コルタード」という、ミルクがちょびっとはいったもの。
スペインのコーヒーには大きな砂糖が付いて来るのですが、
それを、こちらの人は豪快にドバっ、と全部カップに入れて
かきまぜずにキュッと飲んでしまう。
いやなんとも粋に見えるんです、その飲みっぷりが。
ステファンの所へ添乗員さんがやってきた。
なにやら気分が悪くなった人が出たらしく、
スーツケースの中の何かを出したいので、
バスの扉を開けて欲しい、ということらしい。
「あー、お疲れさま、ステファン。がんばれ~」
日向はジリジリと焼け付くような暑さでも、日陰に入るとひんやりと涼しい、
でも、
やっぱりこの力強い日の光を、できるだけ浴びていたい気持ちもあって、
僕は日向に出て思いっきり背伸びをしてみた。
ステファンも両手を広げて言う、
「これが、バレンシアの天井さ、」
そのときの僕は、天井と思い込んでいた。
(だから、なんだか空が近くに感じたりして)
昼も、夜も。
「だからこの土地の人は、おおらかで優しくなれるのかな、」
そんなことを考えていたのでした。

















































